Twin's Story 外伝 "Hot Chocolate Time" 第2集 第12話

〈10.クライマックス〉

 

 ベッドの上でミカと龍は着衣を全て脱ぎさり、立て膝をして向かい合った。

 

 ミカは大きなため息をついた。

「どうしたの? 母さん」

「なんだかどきどきしてきたよ。改めておまえの身体見てたら」

「えー? 今更何で?」

「若かった頃のケンジに瓜二つだからだよ」

「今でも若いじゃん、父さんも、母さんも」

「ちょ、や、やばい、まだ何にもしてないのに濡れてきた、っていうか、溢れてきた……」

 

 ミカの太股を、秘部から溢れ出た雫が幾筋も流れ落ちていた。

「すごいよ、母さん、もうそんなに濡らしちゃって……」

「あたし、だめなんだよ、興奮するとホントにどんどん溢れてくるんだ」

「いいね。俺が相手でも興奮してくれてるんだね」

「おまえだって、もう極限状態じゃないか。先から液が流れ落ちてるぞ」

 

 ミカはうっとりした表情で龍を見つめ、腕を伸ばした。龍は微笑みながらミカに近づき、そっと身体を抱いて横たえた。

「『母さん』って呼ばない方がいいかな?」

「できれば『ミカ』って呼んでくれないか、龍」

「わかった」

 

 龍はミカにそっとキスをした。そして指を首筋に這わせながら彼女の額、瞼、鼻筋、耳たぶに唇を移動させた。龍の指はそのままミカの乳房を這い上がり、先端に到達させて軽く擦り始めた。

 

「あ、ああああ、りゅ、龍……」

「おっぱい、吸ってもいい? 赤ん坊の頃みたいに」

「ああ。いいよ。懐かしいね、ああっ!」

 

 龍の口がミカの乳首を捉えると、ミカは大きく仰け反った。そして龍は長い時間をかけてミカの全身を愛撫した。ミカの身体は極度に敏感になり、溢れ出る雫で秘部はぐっしょりと濡れ、シーツももうびしょびしょになっていた。

「りゅ、龍、お願い、あたしに入れて、また戻ってきて、中に……」ミカは懇願した。「そして今度は繋がったままおまえと一緒にイきたい」

「わかった……」

 

 龍はコンドームを手に取った。「待って、龍」ミカが言った。

「え?」

「おまえのが……欲しい。中に」

「母さん、だめだっていったでしょ、俺、」「龍、言わせてくれ」

 龍の言葉を遮ってミカは龍の目を見つめながら言った。「おまえが、他のオンナへの中出しを拒否する気持ちはわかる。わかるけど、あたし、おまえの、ケンジとあたしの子の原液が、どうしてもほしいんだ」

「原液?」

「それはケンジのものでもない、あたし自身のものでもない、おまえだけのエキス。あたしに一番近い所にいるおまえが作り出したものを、あたしはこの身体に取り込みたいんだ」

 

「母さん……」

 

「ごめん、無理言って。でも、今夜だけでいい。あたしの中に、おまえのを出して」

 

 龍はしばらくじっと母の目を見つめていた。そして目を伏せて静かに口を開いた。

「俺の人生で唯一の例外……。母さんにだけ……」

「龍……ありがとう」ミカはふっと息を継いだ。「別に、真雪と張り合おうってわけじゃないからな、龍」そして照れたように笑った。

「わかってるよ。母さん」龍も微笑みを返した。

 

 

 龍は大きく反り返った自分のものに手を添えて、脚を大きく開いたミカの中心に押し当てた。

「あ、ああ……りゅ、龍……」ミカは目を固く閉じてため息をついた。

「ミカ、いくよ……」龍は少しずつそれをミカの谷間に挿入させ始めた。

 がくがくっ! ミカは突然大きく身体を揺らした。「だ、だめ! も、もうだめ! 我慢できない、早く、早く来て、龍!」

 

 ぐっ! 龍は勢いをつけて母親を貫いた。

 龍のものは、豊かに潤ったミカの中にぬるりと入り込んだ。

「ああああーっ!」ミカの身体は硬直して痙攣した。

 

「す、すごいよ、ミカ。もう中がトロトロになってる。ああ……、熱い、熱く絡んでくるよ、ミカ……」

 龍はそのままペニスを大きくゆっくりと出し入れした。龍の身体もどんどん熱くなっていった。

 

 ミカが腕を伸ばしてきたのを受けて、龍は身体を密着させ、ミカの頬を優しく何度も撫でた。そして貪るようにキスをした。

 熱く激しいキスを続けながら二人は大きく揺れ動いた。

 

 ようやく龍が口を離すと、ミカは大きく喘ぎながら言った。「ああ、りゅ、龍、あたし熱い、身体が熱くなってる!」

 

 二人の身体が大きくずっと同じリズムで波打つ。

 

 重なった二人の肌が汗でぬるぬるになり、擦り合わされる度に、ミカも龍も同じように息を荒くし、顔を紅潮させて苦しそうに呻く。

 

 龍の腰の動きが速く大きくなった。

「龍、も、もっとゆっくり動いて」

「え?」

 龍は腰の動きを遅くした。

「抱いて、抱き上げて、龍、あたしの身体を、おまえの腕で……」

 

 龍は言われたとおりに、ミカと繋がったまま腕を背中に回して抱え上げ、脚を伸ばしてミカと向かい合って座った。そして腕に力を込めてきゅうっと抱いた。

「あああーっ!」ミカはにわかに喘ぎ始めた。

「ミカっ!」

 龍は母の名を呼び、その身体を抱いた腕を上下にゆっくりと動かし、彼女の背中を撫でた。

「動いて、龍、あたしをいっしょに連れて行って!」

 

 ミカは上下に腰を動かし始めた。始めはゆっくり、そして次第にその動きを大きくしていった。

 

「あああ……龍、龍!」

「ミカ!」

 

 二人の全身に汗が光っていた。しなやかに心地よく波打つミカといっしょに身体をゆすり、龍はうっとりとしたように目を閉じ、湧き上がってくる快感に身を任せていた。

「も、もうすぐ、ミカ、ミカっ!」

「龍、イって! あたしの中に、あ、ああああ……」

 ミカの身体が痙攣を始めた。

 

「イく、出、出るっ! ミカ、ミカっ!」

 

 びゅくびゅくっ!

 龍の動きが止まり、細かく震え始めた。そして彼の身体の中から、ミカの体内に熱い想いが何度も繰り返し噴き出した。

 

「あああああーっ! 龍、龍っ!」ミカは身体を仰け反らせて叫んだ。

 

 どぷっ……どぷどぷっ!

 向かい合って座ったまま、深く繋がった二人の秘部から、お互いから溢れ出た液が一緒になって大量に溢れ、絡み合ったヘアをぐっしょりと濡らした。

 

 龍の射精の反射の間隔が長くなり、力の抜けたミカの身体を仰向けにゆっくりと倒して、彼自身もぐったりと彼女の身体に覆い被さった。

 

「ミカ……」

「龍……まだ終わらせないよ」

 ミカは熱い息のままそう小さく言った後、龍の両頬を手で包みこんでにやりと笑った。

 

 突然、龍は身をこわばらせた。「ええっ!」

 

 ミカの両脚が交差し、龍の腰をがっちりと固定した。同時に龍のペニスはミカにぐいぐい締め付けられ始めた。

「な、何? これ! あ、あああ……」

 それから龍を包みこんだままミカの熱い粘膜が激しく回転するように蠢き始めた。

「あああーっ! ミカっ! ミカっ!」

 龍は激しく身体を痙攣させた。自分の意思では全く身体を動かすことができずに、彼はミカの強烈なそのワザに翻弄され続けていた。

 

「ミ、ミカ、ミカっ! も、もうだめだ! またイく! イっちゃうよっ!」

「あああ、りゅ、龍、イって、もう一度中に出して! あたし、も、もう! あああああーっ!」

「ミカ! 母さんっ!」

 

 ミカの身体と龍の身体が同時に跳ね上がった。

 びゅくっ!

 

「んあああああーっ!」ミカが叫ぶ。

 

「母さんっ! イくっ! 出るっ!」

 びゅくびゅくびゅくっ!

 

 熱い龍の原液が激しい勢いで彼の身体の奥から、再びミカの身体の奥深い場所に何度も噴き出した。

「龍、龍龍龍っ!」

 

 びゅるっ! びゅくっ! びゅくびゅくっ!

 

 二人の身体はいつまでも大きく脈動を続けていた。

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