「Chocolate Time」キャラクターと語る エッセイ集

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034.イラスト⑤道具

 もともとこのH.P.は(エッチな)オリジナル小説をご紹介するサイトでした。小説に登場するキャラクターというのは、作者にとって子供のようなもので、思い入れも大きく、愛情さえ抱いているほどです。ということは、そんな彼らのイメージは作者である僕の中にしっかりとあって、もちろん視覚的にも確固としたものを僕自身持っているわけです。

 それを具現化するのが挿絵で、最初の小説を発表した時から読者に登場するキャラクターのイメージを伝えたいと思いながら描いてきました。

 そうこうしているうちに、そういう挿絵(イラスト)にかける情熱も増していき、拘りも大きくなっていきました。最初の頃に比べれば多少は上達したとは言え、プロには遠く及ばない画ですが、今回はその画を描く際に僕が使っている道具について語ります。

写真1 メインの筆記具
写真1 メインの筆記具

 まずはペン。

 何も書かれていない紙に最初に描くのはシャープペンシル(どうでもいいことですが、英語ではknock penというのだそうですね)写真1、一番下の少し重めのものです。ステッドラーの製図用シャーペン。これ、もう十年以上も使っている超愛用シャーペンです。これで下書きをします。

 字消しはいろいろ使ってみましたが、結局オーソドックスなトンボの「MONO」が僕には一番合っているようです。適度なしっとり感があり、硬すぎず柔らかすぎず、消しかすが大きくまとまるので処理しやすいのです。

 下書きが終わってペン入れをする時に使うのが、写真下から二本目の「School-G」(タチカワ)です。インク色はセピアを使います。普通の黒を使わない理由は、セピアを使うと輪郭が柔らかくなって、特にハダカの画に合っているからです。もちろんそのままではセピア色のイラストになってしまいますから、画像処理をする際にグレースケール加工をします。

 もう一つ、黒よりセピアのインクの方が早く乾くという利点もあります。ペン入れをして一分も経たないうちに消しゴムをかけてもインクが流れません。

 上から二本目は太軸(0.9mm)のシャーペン(パイロットの「Dr.Grip」)です。広い面積を塗る時や陰影(★註)をつける時に使います。そして一番上のペンは「クルトガ(KURU TOGA)」(ユニ)。0.3mmの芯を使い、髪の毛の先や肌のテカリなどを入れる際に使用しています。

★註 僕は原則左上からの光源を設定して陰影をつけています。

写真2
写真2

 補助的に使うペンは筆ペン。広範囲のベタ塗りが必要な時に使用します。「14号 くれ竹携帯筆ペン 硬筆」です。もっと広い範囲をベタ塗りする時は穂先の長い筆ペンを使うこともあります。このくれ竹のものはペン先の柔らかさが良い感じで、僕の手に合っています。

 修正ペンは写真2、上から二本目。「修正ペン KESTICK(ゼブラ)」。ペン先を押すと修正液が出て来るタイプ。

 先に紹介した三本のシャーペンに入れる芯は下の三つ。下書き用の0.5mmの芯は4Bを使っています。柔らかい芯だと紙を傷めることも少ないですし、ちょっとした狭い場所を塗るのにも苦労しません。

 0.3mmのは2B、0.9mmのも2B。特に太軸のシャーペン用の0.9は「塗る」作業に使いますから、濃い黒である必要があるわけです。

 左下のは前述の「School-G」のインクカートリッジ(セピア)。二本入り200円です。

海棠 龍の下着姿を描く過程


図1 ヒップライン
図1 ヒップライン

 写真3は三角定規円のテンプレート

 三角定規は机やテーブルなどの直角になっている部分を正確に描くためのもの。

 円のテンプレートは図1のようにヒップラインを美しく描くために使います。また、小さな円(3mmとか1mmとか)は同じくお尻のテカリに使っています。このテンプレート、実に1mm~50mmまでの円弧が描ける優れものです。

 

 写真5は直定規。単純に直線を引くために使いますが、こうして本体にガイドラインがついていると、等間隔の直線を引いたり平行をとったりするのに便利です。

図2 身体の曲線
図2 身体の曲線

 写真4は雲形定規。主に腕や脚の曲線に沿ったテカリを表す線をきれいに引くために使います。水色のものはかなりオーソドックスなもののようで、同じカタチで大小いろんなサイズがあります。透明のものはウチダの18cmサイズ雲形定規12枚組。12枚! 僕も最初はなんでこんなに無駄に多いのかと思っていましたが、図2のように人間の身体の曲線のタイプはさまざまで、描いた画に合わせるためにはこんなに多くの種類が必要なんだなあ、と思うに至りました。

 テカリの他にも効果線(挿入して腰を動かしていることを表す線など)やシャワーの水の迸る様子などを描く時にも活躍します。

 

 ★写真や図はクリックすると拡大されます。

図3 髪のテカリ
図3 髪のテカリ

 僕の描く画はCGではありません。途中でデジタル的に加工しますが、基本的には紙にペンで描いたものです。色もつけません。モノクロに拘っています。

 モノクロで勝負するには「濃淡」がとても重要です。僕がシャーペンを多用している理由はそこにあります。

 

 例えば髪の毛を描く時には艶やテカリが必要です(図3)。それをうまく表現するのにシャーペンなどの「鉛筆系」のペンは最適です。

図4 光沢素材
図4 光沢素材

また光沢のある素材を使った下着やブーツなどもこれでうまく描けます(図4)。

 そんなわけで、今回は僕がイラストを描く時に使うモノのご紹介でした。この先、もっと使い勝手のいいものに出会うかもしれませんが、今の所、この道具たちが現役でがんばってくれています。画を描くのが好きな人に少しでも参考になればと思って書きました。

2017,09,17 Simpson