Twin's Story 外伝 "Hot Chocolate Time" 第1集

第3話 妄想タイム

 ――海棠ケンジ。高校二年生の7月。

 

「洗濯物、ちゃんと自分で干しなさいよっ」母親がキッチンで夕食の片付けをしながら不必要に大声で言った。

「わかってるよ」ケンジも負けずに声を張り上げた後、洗濯が済んだ自分の衣類を入れた籠を抱えて階段を登った。

 

 自分の部屋に入って灯りをつけた後、ベランダに出て、二本の竿の片方に下がっている物干しハンガーに靴下や下着、部活で使った水着を吊し始めた。物干し竿には直接自分用のタオルや制服のズボン、そしてハンガーにかけて制服のシャツや肌着として使っている、かなり着古した黒いTシャツを干した。

 

「一人分でもけっこうあるな、毎日毎日……」ケンジは面倒臭そうに呟いた。

 

 彼は作業を終えてふとベランダの奥を見た。ケンジの部屋の隣は双子の妹マユミの部屋だ。二人の部屋の外にあるベランダは一続きなので、ベランダにはケンジとマユミの洗濯物がいつも並んで干されている状態だった。

 

 マユミの部屋の灯りは消えていた。シャワーからほとばしる水の音が階下から聞こえてくる。

 

 ケンジは隣の薄暗いベランダにすでに吊されている彼女の洗濯物を見た。妹がいつも着ている制服やいつも持ち歩いているハンカチが下がっている。しかし、マユミが身につけているもののうち、いつもは見ることができないものも無造作に下げられていた。ケンジの目はその中でも特に一番小さな白い布に惹きつけられていた。ケンジの鼓動がだんだん速くなっていった。

 

 もう一度ケンジは耳をすました。下の浴室のシャワーの音はまだ続いている。

 

 彼はゆっくりと、音を立てないようにマユミの洗濯物に近づいた。そして彼女が昨日穿いていたはずのその白い布におそるおそる鼻を近づけた。洗剤と柔軟剤の甘い香りがした。ケンジの鼓動はますます速くなった。

 


 ケンジはごくりと唾を飲み込み、靴下の隣に下げられているその白いショーツをピンチから外し、手に取った。その時、階下の浴室のドアが開く音がした。ケンジは慌てて自分の部屋に駆け込み、灯りを消した。

 

 ケンジはマユミの白いショーツを手の中に握りしめ、ベッドに息を殺してうつ伏せになった。鼓動がまだ収まっていないばかりか、息まで荒くなってきたことに、ケンジは少なからず狼狽した。

 

 マユミが階段を上がってくる音がした。そしてケンジのドアをノックした。「ケン兄、シャワーいいよ」

 ケンジはあまりの動悸の激しさに、とっさに返事ができなかった。

 マユミはそっとドアを開けた。「ケン兄? あれ、もう寝ちゃったの?」

「わ、わかった、マユ、行く、行くよ」ケンジは慌てて握っていたショーツを枕の下に隠し、身体を起こした。

「どうしたの? 電気消しちゃって。部活で疲れた?」

「あ、ああ、ちょっとだけな」

「早く済ませてね。もうすぐパパも帰ってくる頃だから」マユミはそう言ってドアを閉めた。

 

 

 身体を洗うのも、シャンプーするのもそこそこに、ケンジはいつになく焦ったようにシャワーを済ませた。バスタオルで濡れた身体を拭う時、すでに彼の中心にあるモノは天を指して熱くなっていた。ケンジはピッタリとした下着にそれを無理矢理押し込むと、わたわたとスウェットのズボンに足を通した。まだ少し濡れていた片足が途中でひっかかったりしてよろめき、何度も脱衣所の洗濯機に体当たりして、彼はいらいらしながら舌打ちをした。

 

 ケンジは浴室を出て二段飛ばしで階段を登った。そして部屋のドアを開けた。マユミに促されてさっき自分が出て行った時と同じ状態だった。ケンジは胸をなで下ろした。

 

 彼は隣のマユミの部屋のドアをノックした。「マユ、」

「なに?」中から妹の愛らしい声がした。

「あ、開けていいか?」

「いいよー」

 

 ケンジはドアを開けて頭だけを部屋に突っ込んだ。

 

「ケン兄、髪から水がぽたぽた滴ってるよ……」マユミは呆れたように言った。「ちゃんと拭いてきなよ、もう……」

 ケンジはスウェットの裾を持ち上げて、ごしごしと乱暴に顔と頭を拭いた。

「やだ、ケン兄、お腹と胸はだけさせちゃって……。恥ずかしいじゃん。女のコの前なんだから、もっと気を遣おうよ」マユミはほんのり顔を赤らめて困ったように笑った。

 

 ケンジは元通りスウェットを着直すと、おどおどしたように言った。

「お、おまえさ、今日は何時に寝るんだ?」

「え?」

「い、いや、いつまで勉強するのかな、って……」

「なんでそんなことを聞くの? ケン兄」

「いや、な、何となく……」

 ケンジはぐしゃぐしゃになっていた髪をしきりに手で撫でつけた。

「明日、部活の朝練があるから、いつもより早く寝るつもりだけど」

「そ、そうか。じゃ、おやすみ」

「おやすみって、まだ8時だよ?」

「お、俺、疲れたから寝る。起こさないでくれよ」

「なにそれ。あたしが寝てるケン兄を起こしたりしたことないでしょ。どうしたの? ケン兄、何かおかしいよ、今日」

「と、とにかく、静かに眠りたいから、そっとしといてくれ」

「変なの」

 

 ケンジはドアを閉めた。

 

 

 自分の部屋に戻ったケンジはすぐに枕の下を探った。マユミのショーツはそのままだった。彼は灯りを消して、着ていたスウェットを脱ぎ、黒いビキニタイプの下着も脱ぎ去った。彼の中心にあるものが跳ね上がった。そしてそれは硬く、大きくなり、上下に脈動していた。先端からも、すでに透明な液が垂れ始めていた。

 ケンジは両手で暴れ始めたそれを握りしめた。「んっ!」ケンジのその分身は体温以上に熱くなっていた。

 

 彼はマユミの白いショーツを手に取り、そっと自分の脚を通し始めた。逞しい彼の大腿筋を何とか通り抜けたそのショーツは、彼の秘部を覆うにはあまりにも小さすぎたが、ケンジはいきり立った自分のものを何とかしてその中に押し込んだ。乾ききっていないそのショーツのひんやりとした感触に、ケンジの興奮がどんどん沸き上がってきた。

 

 

 彼はそのまま、ベッドにうつ伏せになり目を閉じた。ケンジの頭の中に次々と妄想が展開されていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ケンジは制服姿のマユミを後ろから抱きしめ、その乳房を手で揉みしだいている……』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『ショーツ一枚になったマユミを自らも下着だけの姿で背後から抱き、乳房を掴んでいる……』

 

 

 

 

 

 

 

 

 『ケンジとマユミ、二人とも全裸で抱き合い、熱いキスを交わしている……。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『仰向けに横たわった全裸のマユミに身体を覆い被せ、今、まさに挿入しようとしている……。』

 限界が近くなったケンジはベッドから慌てて起き上がり、マユミのショーツを焦って脱いだ。そして部屋の真ん中に一糸纏わぬ姿で立ち、ベランダの方を向いた。彼はそのまま脱いだマユミのショーツで自分の口と鼻を塞ぎ、左手でペニスを握りしめた。

「あ、ああ……マ、マユ……」

 

 左手の動きがだんだん速くなっていく。

 

「う、ううっ、」

 ケンジの腰から下がじんじんと痺れ始めた。

「イ、イき……そう……マ、マユ! マユっ!」

 ケンジは苦しそうに顔を歪め、激しく荒い息をし続けている。

「で、出る! 出るっ! あああああっ!」ケンジは叫んだ。そしてマユミのショーツを強く鼻に押し付け、息を止めた。

 

 びゅくっ! ペニスが最大級に大きくなったかと思う間もなく、その先端から勢いよく白い液が発射された。

 

「ううううっ!」びゅっ! びゅくっ! びゅくびゅくっ! びゅるるるっ!

 二度目の反射で飛んだ精液はベランダへの掃き出し窓にまで到達し、そのガラスに勢いよくべちゃっという音を立てて付着した。

 

「はあはあはあはあはあ……」

 びゅる……どくっ……どくん…………どくどく………………。

 

「はあーっ……」ケンジは大きなため息をついた。左手ではまだ自分のものを強く握りしめている。

 

 やがて彼はふらふらと力なく床にくずおれた。膝立ちになって、床にぼたぼたと最後の液が滴り落ちるのを収まりきれない息のまま、やるせない表情で見下ろした。

 

 ケンジはのろのろとベッド脇に置いていたティッシュを数枚手に取り、自分のぬるぬるになった左手と床に大量に放出された白いどろどろの液を、虚しい気分で拭き取った。ベランダの窓の方に向かって飛び、床に落ちた液も、ケンジは四つん這いになってうろうろしながら拭き取っていった。

「こんなとこまで飛んでる……」

 

 そして彼は最後に窓に向かって立ち上がり、ガラスにべっとりと付着して垂れていたものもごしごしと拭き取った。

 

 

 ベッドの上に放(ほう)っていたマユミのショーツを手に取り、ケンジは全裸で床に大の字になって横たわった。そしてもう一度、手の白いショーツを自分の鼻に押し当ててみた。

 甘い香りを嗅いでいるうちに、一旦力尽きていた彼のペニスはまた力を盛り返し始めた。

 ケンジは起き上がり、ひざまづいた。彼の脳裏にまたひとつの風景が描かれ始めた。

 

 『仰向けのマユミに覆い被さり、いきり立って爆発しそうなペニスを深々と彼女の秘部に挿入したまま、腰を激しく上下に動かし続けている。白い身体にびっしりと汗を光らせ、妹は甘く愛らしい声で喘ぎ続けている……』

 

「あああああっ、マ、マユっ! また、イ、イく、イくっ!」右手に持ったショーツで鼻を塞ぎ、大きく息をしながら左手で激しく自分のものを弄んでいたケンジはその晩、二度目の絶頂を迎えた。

 

 びゅるるっ! びゅくっ! びゅくっ! びゅくびゅくっ! びゅる……びゅるるっ…………びくん…………びくん…………びくっ……どく………………どくどくっ…………。

 

 

 明くる朝、いつもよりずいぶん早く目が覚めたケンジは、布団の上でごろごろ、もぞもぞしているうちに目が冴えてしまい、しかたなくベッドから降りた。枕元に無造作に置かれていた白いショーツは、ベッドの布団の下に押し込んで隠した。

 

 階下に降りるとマユミが朝食をとっていた。ケンジは一瞬足を止めて、少し赤面した。

「あれ、ケン兄、早いね。おはよ」

「あ、ああ、おはよう」

 

 洗面所で顔をいつになく乱暴にごしごしと洗い、シンクのシャワーで髪をがしがし掻きむしるように洗った後、ケンジも食卓に向かった。いつものマユミの横に座ったケンジは少しだけ椅子を彼女から遠ざけた。

 

「ケン兄、髪から水が滴ってるよ」

「え?」

「ちゃんと拭いて、って昨夜も言ったでしょ」

「わ、わかってるよ」ケンジはばつが悪そうに肩に掛けていたタオルで髪を拭いた。

 

 呆れ顔をして肩をすくめた後、マユミがスクランブルエッグと生野菜の乗った皿にフォークを置いて言った。

「そう言えばケン兄、昨夜、部屋で何か叫んでなかった?」

「え? えっ?」

「あーとかうーとか言う声が聞こえたけど……」マユミがミニトマトを指でつまみ上げて口に運びながら言った。

「そ、そんなこと言ってないよ。幻聴じゃないか?」

「そうかなあ……。でも夜中に窓ふきしてたよね、ケン兄」

「えっ?」

「洗濯物が落ちてたから、拾って干し直そうとベランダに出た時、ケン兄が窓をティッシュで拭いてたの見たよ」

 

「ええっ?!」ケンジは自分でもびっくりするぐらいの大声を出した。

 

 マユミはトマトをもぐもぐ食べていた口を思わず止めてケンジの顔を見た。「な、何? 大声出しちゃって。そんなに驚くようなこと?」

「お、俺の部屋を覗いたのか?」

「覗いたわけじゃないよ。ティッシュで窓を拭いてる手が見えただけ」

 

 ケンジはほっと胸をなで下ろした。

 

「何だったの? あれ」

「あ、ああ、あれはな、あれはむ、虫を叩きつぶしたんで、拭いてたんだ」

「そうか。そうだったんだ」

 マユミは皿のベーコンにナイフを当てた。

 

 ケンジはプロテインを溶かした牛乳を一気に飲み干して言った。「せ、洗濯物って、何が落ちてたんだ? マユ」

「靴下が片方ね」

 

「えっ? く、靴下っ?!」

 

「そうだよ。またなに驚いてるの? さっきから……」

「い、いや、昨夜は風も強くなかったのに、どうしてかなーって、あは、あはは、あはははは……」

「変なケン兄」

 

「どうしたの?」母親が食卓にトーストとコーヒーのカップを運んできた。「なに二人で仲良く語り合ってるの?」

 そして自分とケンジの前にカップを置いた。

「ママ、ケン兄昨夜からちょっと変なんだよ」

「変?」

「そう。なんだか、ずっとそわそわしてるような……。それに起きてきてから何度も大声出してるし……」

「ケンジはいつも変でしょ。私にはいつもと変わらないように見えるけどね」

「そ、そうだぞ、マユ。母さんの言うとおりだ。俺はいつもと何も変わらない」

「わざわざそう言うところが変だよ」

 

 ケンジはカップを持ち上げた。

「コーヒー苦くない?」マユミがケンジに訊いた。

「苦いからいいんだろ。マユはまだ飲めないのか?」

「あたし紅茶の方が全然いい」

 マユミは前に置かれていた黄色いボーダー柄のティーカップを持ち上げてにっこり笑った。

 ケンジは小さなため息をついて、コーヒーをすすった。

 マユミは不意に顔を上げて壁の時計を見た。「あ、もう行かなきゃ」

 

「ごちそうさま」マユミは立ち上がって食器をキッチンのシンクに運んだ後、階段を登っていった。ケンジはそんな妹の後ろ姿を、コーヒーカップを持ったまま口を半開きにしてじっと目で追った。

「コーヒーこぼれるわよ」母親が言った。「そんなに妹が気になるの? ケンジ」

「え? い、いや……」ケンジは真っ赤になってトーストにかじりついた。

 

「母さん、」

「なに?」

「マユの好物ってチョコレートだよね」

「もう好物なんてものじゃないわよ。慎重に隠しておかないと、すぐに見つけられて食べられちゃうんだから。夏場のアリよ、ほとんど」

 彼女は困ったような顔をしてトーストを手に取り、ジャムをべたべたと塗りつけた。

 

「ど、どんなチョコレートが好きなのかな、中でも」

 ジャムの瓶に突っ込みかけたバターナイフを手に、動作を止めて母親はケンジの顔を見た。

「何? あんた妹のマユミにチョコレート、プレゼントする気?」

「い、いや、普通女子高校生って、どんなチョコレートを好むのかな、って思ってさ。一般論だよ、一般論」

 母親はにやりとして言った。「あんた、好きなコでもできたの?」

 

「え? ま、まあ、そんなとこ……かな」ケンジは赤面した。

 

「マユミが好きなのは二丁目の入り口にあるメリーのアソート」

「メリー?」

「そ。買ったりしたらもう、あっという間に食べ尽くされちゃう」

「そ、そうなんだ……」

「ま、女の子はチョコレートであればどんなものでも喜ぶんじゃない?」

「そ、そうだね」ケンジは飲み干したコーヒーのカップをテーブルに置いた。

 

 丁度その時、制服姿のマユミが階段を降りてきてちらりとケンジを見た後、玄関に向かった。「行ってきまーす!」

 

「そうそう、ケンジ」

 マユミが玄関に消えるのを、頬を赤くしてじっと見ていたケンジは、母親の声にはっと我に返り、身体をびくんと硬直させて彼女の顔を見た。

「今日は天気がいいから布団干すわよ」

「ええっ?!」

「何よ、大声出して。そんなに驚くようなこと? 確かにあんた今日は変かも……。マユミが言ってた通り」

 

 ケンジは食事の済んだ食器を片付けもせず、慌てて椅子を蹴飛ばして立ち上がると、猛ダッシュで階段を二段飛ばしでどたどたと駆け上がっていった。

 

「何だ、騒々しいな……」

 ぼりぼりと頭を掻きながら、父親が寝室から出てきた。そしてダイニングの椅子に座った妻に顔を向けた。「ケンジも今日は早いのか?」

「さあね」母親は首をすくめて、指に付いたパンくずを皿の上で払った。

 

 二階からどすん、ばたんという音が聞こえてきた。

 

 父親が眉間に皺を寄せて天井を見上げた。「ケンジは何やってるんだ?」

「あたしが布団干すよ、って言ったら慌てて上がってったわ」母親は一つ小さくため息をついて続けた。「おおかた布団の隙間にエッチな本でも隠してるんでしょ」

 

「そうかもな」父親は苦笑いをした。「あいつももうそんな年頃か……」そして洗面所に足を向けた。

 

 

2012,9,18初稿発表 2014,4,5加筆改訂

 

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■妄想タイム あとがき■

 年頃になって、女の子のカラダやセックスに興味を持ち始めた男子は、いつも熱くて、ぎらぎらしていて、どきどきしています。射精の快感を覚えた男子は、いろんなものを使って、妄想して、実際にセックスすることを頭の中に思い描きながら、こっそり部屋で『ヌく』日々を送るのです。

 今やネットでいくらでも女性の裸やセックスシーンを目にすることができて、若い男子の『おかず』には事欠かない時代になりましたが、ちょっと前までは、アダルト雑誌ぐらいしか、そういうアイテムはありませんでした。しかし、そんなもの堂々と買えるはずもなく、誰かがたまたま持っているのを見せてもらったり、知り合いに会いそうにない遠い所にある本屋で立ち読みしたり、大人が隠しているのを見つけたりして、いずれも最高にどきどきしながら目に焼き付けたものです。

 ケンジは、こっそり手に入れたグラビア写真をずっと『愛用』していました。そのモデルが妹マユミに似ていたからマユミにときめいたのか、マユミに似ているモデルだからそのグラビアの切り抜きを大切にしていたのかは謎です。ただ、この時期の男子にとっては、女性の下着にはやはり相当な妄想を抱くもので、ケンジの場合、それがマユミのものでなくても、手にとって興奮していたかもしれません。しかし実際にずっと一緒に暮らしていて、とても身近な存在である妹の下着を手に取ったことで、具体的にマユミと絡み合う自分を強く妄想してしまったのだと思います。

 結局ケンジは、本当にその妹のマユミとセックスすることになります。そして『Chocolate Time』シリーズは、そこからスタートするのです。

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